二風谷イタ 二風谷アットゥ 刺繍 民具 祭具
民具

マキリ

マキリとは両刃の小刀で、木製の柄と鞘には緻密な文様が刻まれています。山仕事や獲物の解体・調理、護身用などのあらゆる場面に欠かせない重要な実用品として常に腰に下げていました。マキリづくりは男性の仕事とされ、使う本人が文様をデザインして彫り上げていました。小型のマキリはメノコマキリといい、主に女性用です。男性は自作したものを好きな女性に贈り、気持ちを伝えました。

ニマ

ニマとは木彫りの器で、平らな皿状や椀の様なものまで様々な形状とサイズがあります。イタもニマと呼ばれることがありますが、ニマの多くは文様の装飾が少なく、皿状や椀型のものは日常使いの食器だったようです。大きなニマは、団子や餅を作る時や、洗い物などに使う調理器具で、把手が付いたニマは把手部分に文様を施す等デザイン性に富んだものも見られます。

メノコイタ

メノコイタはまな板と盆を兼ねたような調理器具で、「女の盆」という意味です。 左側はまな板として魚などをさばき、右側は盆として切ったものを入れるようにできています。サイズが1m以上あるものは、鮭や鱒などの大きな魚を一匹そのまま調理する時に使われ、卓上で使えるように小さくつくられたものは、供応盆としてお客様へ料理を振る舞うときに使われました。